長年フィリピンに住むフィルイングリシュのHONDAがセブ島留学の核に迫る。
コロナの影響でフィリピン留学の再開の時期の見通しがつかない状況ですが、多くの方が再開を待っています。ロックダウンの解除、そして国際線の再開や渡航してからの条件などフィリピン留学が再開するまでに様々な問題がありますが、現時点では今年の8~10月ごろが再開時期と予測されます。
本稿では、コロナウイルス収束後フィリピン留学を検討する方の為に、様々な学校長からの情報を基に選定時のアドバイスをさせて頂きます。
フィリピン留学再開時点は?
多くの島々から構成されるフィリピンですが、その中でも5~6つが留学都市とされています。現在、各都市のコロナウイルスの感染者や隔離措置は都市によってそれぞれ異なります。5月12日にフィリピン政府からの発令により、現在は都市別に【強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)】、【修正を加えた強化されたコミュニティ隔離措置(MECQ)】、【一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)】そして【最も危険度の低いエリア】に区分されます。危険度の低い代表的な都市としてイロイロとバコロドが挙げられます。これらの地域では規制が緩和され、5月16日より通常の生活を送っています。
フィリピン留学が最速で再開されるのは飛行機の運航再開を見越して、バコロド・イロイロ地域で7月中旬頃からの受け入れが予測されます。セブは最も厳しい隔離措置のECQに指定されており、早くとも9月移行が予想されます。
都市
状況(5/20現在)
学校再開時期(予測)
バコロド / イロイロ
Low Risk
7月上旬~末
バギオ
Middle Risk
8月中旬~9月下旬
クラーク/アンヘレス
Higher than Middle
8月末~10月中旬
セブ / マニラ
High Risk
9月~11月
フィリピンの語学学校が再開するには、最も危険度が低いエリアに指定される必要があります。このエリアに指定されると、渡航後の14日間の隔離措置も必要ありません。
【2020.7月 追伸】
セブエリアは6月初めにコミュニティの隔離措置がGCQへ変更され規制が若干緩和されましたが、コロナ感染者の増加に従い再度ECQへ強化されました。7月中旬まで継続する予定ですが、今後も感染者の増減によって隔離措置は随時変動します。セブ以外の地域はほとんどGCQに指定されますが、上記の再開時期は更に1カ月以上延期になることが予測されます。
フィリピン留学再開後、語学学校の条件は?
世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。 感染拡大を防ぐべく、様々な政策が実施されていますが、なかなか終息の目処は立っていません。その状況の中海外留学が再開された場合に、1人1人の防疫が非常に重要になります。
では、学校選定時にどの点に着目すべきか考えてみましょう。
学校運営スタイル
コロナウイルスが終息するまでは、外出を最小限に抑えれるよう、平日外出のできないスパルタ校を推奨します。スパルタ校で学習量が多すぎることを懸念しているのであれば、学習量や強制事項が少ない学校もございます。
スパルタ語学学校についてはこちら
宿泊施設のタイプ
感染リスクをなるべく避けるために1・2人部屋を推奨します。もちろん、コスト上の問題で多人数部屋を選択せざるを得ないこともありますが、いくつかの学校では比較的廉価で1・2人部屋を提供します。実際、コロナウイルスのリスクが低いバコロド・イロイロ地域での2人部屋の学費はセブ語学学校の4人部屋よりも低価格です。また、コロナ収束後の今年7~12月の入学者を対象とした語学学校のプロモーションも要チェックです。
学校の返金規定
コロナウイルスの終息時期は予想がつきません。万が一渡航前に事態が悪化したとしても入学前のキャンセルは可能です。ただし学校によってはコロナウイルスに関係なく通常のキャンセル規定を適用する学校もあるので、選定時には、不本意なキャンセル時の返金規定についても確認が必要です。
学業だけに集中!
前述した通り、コロナウイルス終息までにはかなりの時間を要することが予測されます。今後1~2年以内にフィリピン留学を検討している方であれば、休暇よりも学業と健康に重点を置く必要があります。
以前は、自身の生活・学習スタイルに合わせて自由な時間を尊重した学校や地域の選定を行なう方が多かったですが、現在の状況では学習だけに集中し、なるべく外出を避け、人との接触を最小限にすることが大優先となります。
教師の質優先の方必見!
3月中旬よりフィリピン政府の発令により、ほとんどの語学学校は休校となりました。いつの間にか2カ月を超え、多くの教師は働くことができず無給で自宅待機しています。
問題は無給または約30%ほどの給与の支給で自宅待機は限界がある事です。その為、多くの教師がオンラインでできる仕事を求め離職する方が増えています。そのことから留学再開まで以前のような優秀な教師を維持することが難しいと予想され、今後の学校選定にはどの学校が教師とプログラムの維持がどれだけできているか注目すべき点だと考えます。
フィリピンの一部の語学学校では、休校令にも関わらず、現在も正常な授業を在校生に提供しています。これは学生だけでなく関係者や教師も全員施設に居住し、全員外出禁止で安全であることを条件に、正式に市長へ許可を得て運営しています。現在では、バギオの語学学校7~8校とバコロド・イロイロの3~4校がこのように対策し運営を継続しています。
学校数が最も多いセブ地域では上記のように運営を継続している学校はありません。上記のように運営を続行するにも少数の学生に対し、コストの負担が大きいことや承認を得るまでに時間がかかる為、セブの語学学校ではフィリピン政府の発令に基づいて休校を決断しました。
私は、ロックダウンが開始されてから現在まで各エリアの多くの学校とコンタクトをとっており、ここ数日の間に現在も運営を継続している学校長と話をしました。ほとんどの学校は教師の生活面の心配や、今後通常運営再開してから教師を集めたりトレーニングをすることが難しいことを考え、現状を維持するとの回答を頂いています。
学生定員が40%を下回った場合は、その学校は赤字運営となります。しかし、利益に関わらずリスク覚悟で学校運営の継続を決定した校長たちには敬意を表さずにはいられません。
以下はコロナウイルスによる休校令にも関わらず承認を得て正式に運営を継続している学校です。これらの学校は留学再開後も多くの教師は以前と同じく維持される可能性が高いです。教師の質を第一に考える方であれば以下の学校に注目です。
地域
学校
内容
バギオ
CNS2 , A&J , PINESメイン / チャピス , WALES , BECI メイン
バギオ語学協会所属の学校で、5月中旬~6月上旬までは運営を継続する予定でほとんどの学生はその時期に卒業予定です。これらの学校は一時運営中止後8月ごろに再開予定です。
MONOL , BECI Lady
在校生がいる限り一時休校する予定はなく休校令の解除まで学校運営は維持するとされます。特にMONOLでは30名ほど教師が常駐しており、他校に比べても多くの教師を維持します。
※BECIメインは5月末で一時運営中止となり、在学生はBECI Ladyへ移動となります。
TALKヤンコー
5月末をもって一時運営中止。運営中止の間、付帯施設や寮をアップグレード中。2021年1月より開校予定。
クラーク
HANA
7~8月まで運営を継続予定
バコロド / イロイロ
E-room , We Academy
手頃な価格のフィリピン留学の代表格。5~6月も運営を継続している。コロナのリスクが一番低く、最短で7月から新入生の受け入れが期待できる。
We Academy.
学校の広告に注意!
留学エージェントや学校で制作されたWebのパンフレットや映像はコロナウイルス以前のものになります。学校の基本情報を知る上では参考にして良いですが、細かい内容は異なることを認識しておく必要があります。
学校運営再開後考えられる変更事項
授業はマンツーマン中心の編成に変更される可能性が高い
人気教師やキャリア教師が多く変動する
食事・付帯サービスで以前と異なる面がある
いくつかの語学学校で破産の可能性
数カ月の無給休職により教師が復帰しなかったり、食事の担当取引先が変わって質が変わるなどのことから、教師のレベルや食事のクオリティなどが今後運営再開後に以前と評価が変わることが考えられます。
また、セブのいくつかの有名な学校は、コロナ拡大の前に過度の拡張工事を行なっており、財政的問題を抱えていると言われています。詳細を明かすことはできませんが、これらの学校は学生に後に危険を及ぼす恐れがあるので、留学エージェントは適切な案内をする責任があります。経済的・教育的に問題のない学校を顧客へ導く事が重要になります。
エージェントに問い合わせる際には、学校の基本情報だけでなく、以前と変化がある部分についても確認する必要があります。
田舎で勉強する といえばセブ留学とお考えになられる方が多いですがマニラ、バギオ、クラーク、スービック、バコロド、ダバオ、イロイロなどでも英語学校の指導が活発に行われています。
知名度の高い首都マニラ、スパルタ留学の発祥地バギオ、ネイティブマンツーマン指導メッカのクラーク、南国の大都市ダバオのような場 所は一旦横に置き、本日は人々にあまり知られていないイロイロ、バコロド、スービック留学をご紹介し、そのメリット、デメリットについてお伝えいたします。(写真はバコロドの観光名所ザルーインズ。)
田舎で勉強する留学の共通点
治安がいい
田舎留学に共通して言えるのは治安がすこぶるいい事。スリのような軽犯罪はありますが銃器などによる凶悪犯罪はほとんどないと考えて差し支えないです。セブやマニラは治安がいいと言える都市ではありません。安全最優先なら田舎留学は有力候補です。
移動のストレスがほとんどない
マニラ、セブ、バギオで悩まされるのが慢性的な交通渋滞。平日は特にひどいので外に出るのが億劫となります。地方都市は基本渋滞フリーです。どこに移動するにもステップは軽やかなのでイラついたりストレスを感じる事はほとんどありません。
写真はイロイロで一番栄えているメガワールド地区のメイン道路。平日にも関わらず車が少ないです。
田舎で勉強する 学費と物価が安い
有名でない土地というのは土地も物価も安いという事になります。田舎都市の語学学校の学費はセブに比べて平均3~4割くらい安いです。また物価も安いので長期留学生には非常に魅力的です。
マニラやセブ、クラークなどのしゃれたカフェで提供する本格的コーヒーは100ペソ前後。バコロドには1杯20ペソの本格コーヒーを提供するコーヒー専門店(店舗名はPepe )があります(上記写真のお店)。
綺麗な海が近い
フィリピン全土には7,000程の大小の島があるので美しい海はセブだけの専売特許ではありません。イロイロやバコロドにも日帰りで行けるエメラルド色の海があります。写真はイロイロ港から船で20分で移動できるギマラス島にあるレイマン海岸。
田舎で勉強するのデメリット
地域までのアクセスが不便
知名度が低い地域に海外からの直行便路線はなかなか敷かれません。バコロドやイロイロの空港に行くにはマニラ空港での国内線乗り換えが基本となります。
スービックの場合にはマニラ空港からの移動となりますが車での移動時間が3時間ほどかかります。
スケールメリットが乏しい
地方の語学学校の規模は基本小規模か中規模で大型学校がほとんどありません。集まる学生の規模が小さいので学生が皆で使える付帯施設にはそれほど力を入れない傾向があります。
プールはあるがスポーツジムがない、その逆、両方ないなど(学生たちは近場の有料、学校提携の無料プールやスポーツジムを使用するなどの代案はあります)。大スクリーンで見れるムービーシアター、スターバックス並みの立派なキャンパス内カフェ、屋根付きの体育館などセブの大型学校では揃えられているようなものはありません。
写真はスポーツジムが校内にないバコロドILP語学学校と提携しているスポーツジム。ILP学生がこちらを利用するのは無料ですが学校から5分ほど歩きます。
試験対策には不向き
地方の語学学校は規模が小さい分指導する範囲も狭い傾向があります。中心となる指導は英会話、英語基礎固めです。多くの場合TOEICもカバーしております。ですがIELTS, TOEFL、ビジネス英語など専門性がある分野まで手を伸ばさない傾向が強いです。地方都市語学学校の指導のメインは英会話です。
田舎で勉強する 各地域の紹介
バコロド
バコロド市の面積は163 km²。東京23区の大田区や世田谷区など面積が大きな区3つ分くらいの大きさです。ただコアとなるのはその中の3分の一くらいの面積。街自体が小さいですがそこにSM、アヤラモールをはじめたくさんのお店や施設などが密集しております。
そして語学学校も市のコアな部分に位置します。かなり便利で動きやすい立地です。タクシーで10分もあれば行きたい所に行けます。
もうひとつの特徴は物価が非常に安い事。フィリピンの都市の中では1位、2位を争う安さと言ってもいいでしょう。
非常に生活がしやすい街です。
片道2時間でエメラルド色の海の孤島ラカワン島、1時間で登山やハイキングができ、温泉にも入れるマンブカル山に行けます。バスとフェリーで隣の島セブまでの8時間くらいで移動可能です。10月にはフィリピン全土で比べても最大規模の祭りマスカラ祭りが開催されます。
写真はバコロドの中央市場付近。
イロイロ
日本人でフィリピン中部にあるイロイロ市を知っている方はあまりおりませんが、有名なセブに劣らぬほど大きな都市です。ただセブと大きく異なるのは治安が非常にいい事。深夜でも一人歩きの女性を多く見かけます。
ギマラス、コンセプション、ギガンテスなどエメラルド色の綺麗な海に日帰りで行けます。少し足を延ばせば片道5時間でフィリピンで最も美しいビーチのひとつとされるボラカイ島にも移動可能です。
大都市と綺麗な海と安全な治安が揃った便利な街です。
スービック
フィリピンの都市の中では変わり種です。田舎都市という表現は当てはまりません。街はインフラが整っていて建物も全体的におしゃれな作りになっています。海に囲まれた湾岸都市にヨットハーバーがある神戸のような雰囲気を漂わせます。アメリカ海軍が100年ほどこの地に君臨していた事と関係します。富裕層が多く住んでいるのが特徴のひとつ。
銃器類の携帯に対する規制がどこよりも徹底されているのでフィリピンで一番安全な街と呼ばれています。お子さまを一人留学に送っても治安面で不安のない街です。
ダイビング、スノーケリング、バナナボート、パラセイリングなどの各種マリンスポーツ、オリエンテーリングなどの山岳スポーツや野生動物のサファリなど週末を楽しく過ごせるいろいろなアクティビティが用意されております。
写真はトラやライオンを直接触る事ができるスービックのサファリパーク。
田舎で勉強する 特選注目校
イロイロの学校
We Academy 2019年新築の8階建てビルをすべて使用。学費が安く、講師レベルが高いベストコストパフォーマンス学校のひとつ。
学校から大型ショッピングセンターロビンソンまで徒歩2~3分。SMイロイロ、メガワールドなどイロイロで最も栄えているゴールデンエリアまでは徒歩15分。完璧に近いロケーションです。ごはんは普通レベル。平日外出OKシステムの学校であるが居残って自習する学生が多い。
1階に学生が利用できる調理器具あり。」
GITC 平日外出は許されているが夜8時~10時まで図書室で義務自習があるので実質外出不可。学習ルールでは厳しい学校のひとつです。施設は綺麗で立派なプールがある。ごはんが評判。マイナス点はイロイロの中心地の端っこに位置するので繁華街に繰り出すのにタクシーで30分くらいかかる事。TOEICやIELTS指導にも力を入れている。学費は普通レベル。
学校の近くにセブンイレブンがあります。
バコロドの学校
E-Room 2019年末新築キャンパスに移転。施設が綺麗で学費が安くごはんがおいしいベストコスパ学校の一つ。。学校周辺にカフェ、レストラン、居酒屋などが多く便利な立地。バコロド中心地までもバスで10分ほど。
規則は比較的緩くリラックスして学習できる環境。プールはあるがスポーツジムがないので希望者は徒歩2分の有料施設に通わなければいけないのがマイナスポイント。
ILP フィリピン留学業界で最も学費が安い学校の一つ。セブ語学学校平均の6割程度の価格。施設は新しくないが悪くない。ごはんはいくつか不満の声あり。
立地はバコロド市庁舎近くの市内で2番目に大きな繁華街のど真ん中。大変便利です。規則がゆるく生活の自由度が高い。室内はだめだが屋上では飲酒が許されている。
OKEA 緑が生い茂る敷地内でジョギングができるほど広い面積。フィリピン留学創成期時代からの伝統校。施設は新しくはないが悪くはない。ごはんはおいしい。学費はセブよりは安いがバコロドでは高いほう。アメリカ人講師が常駐しているのでネイティブマンツーマンレッスンを受講可能。場所は周辺にお店がなくバコロド中心街に出るにはバスで20分かかるのでやや不便。但し正面玄関にセブンイレブンが24時間営業。
全体的な学習雰囲気はいい。
スービックの学校
(文と写真:梶野章)
長年フィリピンに住むフィルイングリシュのHONDAがセブ島留学の核に迫る。
セブ島には、スパルタ型・セミスパルタ型・リゾートタイプを含め多くの語学学校が存在します。フィリピンにある語学学校の内、約65%がセブに集中し、その結果2019年までにフィリピン留学を経験した留学生の約7割以上が、セブ島を研修先として選んでいるという統計結果がでています。【フィリピン留学=セブ 島留学】という方程式が出来上がっていると言えるでしょう。
フィリピン留学=セブ島留学の構図が出来上がったのか?
セブ島留学の利点は、ネット上で簡単に知ることが出来ます。「南国リゾートで心身ともにリフレッシュが出来る」「日本から近い」など一部の内容は過剰といえる部分もありますが、ここまで有名になった背景には、様々な要因が上げられます。
☝ セブ島留学のイメージが上がった要因
観光地セブ島のイメージ定着
近くの海外かつ気軽に入国が出来る場所
マンツーマン授業の効果
安価な価格で英語を習得
セブ島内の語学学校協会によるマーケティングの強化
セブ島留学有名になった要因は上記の5つだと私は考えます。
まずはじめに、セブ島の観光地としてのイメージ が功を奏しました。フィジー、マルタ、ハワイやシドニーなどの英語留学で有名な地域は、元々観光で有名な場所であり多くの方が名前を知っているという地位からスタートしました。セブ島も同じで、海が綺麗な「ボラカイ島」やジンベイザメと泳げる「オスロブ」といった海の綺麗な観光地のイメージが各国のに定着しています。
二つ目は快適な距離と気軽に入国出来る 点です。日本とフィリピンセブ島までは直行便で約5時間と近く、また入国時にVISA取得の必要がなく気軽に渡航することが出来ます。フィリピン留学までの流れは情報収集・見積もり作成・登録・航空券取得と簡単に手続きをすることが出来るため、特に短期留学生の誘致するには良い点だと言えます。現に、セブ島留学生の3割が4週未満の短期留学となります。
次の点はマンツーマン授業 です。実際は、セブ島留学の利点というよりもフィリピン留学全体の強みといえます。国民性なのかフィリピン人講師はとても親切で、学校は学生の要望に合わせて素早くカリキュラムを変更できるため、どんな英語レベルの学生にもしっかりと授業を提供することが可能です。講師と生徒は数年来の友人のように仲が深まり、英語を通してのコミュニケーションに対しての恐怖心が打ち砕かれ、英語が楽しいとポジティブなイメージに変えてくれます。マンツーマン授業だからこそ、見いだせる効果があると多くの学生の口コミを見て感じます。
四つ目の利点は価格の安さ と言えます。学費は欧米圏の留学に比べてとても安く、1日7~10時間の授業・食事・寮費が込みで欧米の約60%ほどの費用で留学が出来ます。しかし、これは10年以上前の話で、最近ではセブ島留学の費用が値上がりし欧米圏の費用に並ぶ勢いとなっています。2020年現在の費用は、もはや安い費用の留学に分類されないのが事実です。
最後の要因としてセブ語学学校協会(CALA )の活躍 といえます。2005~2006年は黎明期時代で、私自身もどのようにフィリピンで英語留学をするか分かりませんでした。当時フィリピンへ観光に来る日本人は居ても、英語を学びに来る留学生はほとんど居ない状況だったのを今でも覚えています。様々な試行錯誤を経て、セブ島留学のマーケティングを実を結び2010年からわずか10年余りで、留学生の国籍率が最も高くなりました。現在では、台湾・ロシア・ベトナム・タイなど様々な国から英語を学びに留学生が集まる場所になりました。
セブ島留学の本当の利点は?
上記で述べた内容は他の国と比べてフィリピン留学・セブ島留学のメリットとなります。続いては、フィリピン国内の他の地域に比べてセブ島の利点をご紹介いたします。
☝ 国内のその他の地域と比べてセブ島留学の利点
学校施設が綺麗
他国の都市に引き目を取らない生活インフラ整備
セブ島語学学校の広告として「マンツーマン授業の質が高い」「様々な国籍の学生と素敵な時間を過ごせる」を見たことがある人も多いはずです。しかしこれらのほとんどがセブ島留学の利点ではなく、フィリピン留学の特徴と言えます。現在では、フィリピン国内のどの地域に留学しても様々な国籍の学生が在籍しており、また講師の質向上のために継続的に学校は投資しています。私が考えるセブ島留学の本当の魅力は上記の2点だと言えます。
学校の施設が綺麗
留学先を決める上で、施設はあまり関係ないと考えている方もいるかもしれません。実際は、英語意欲や学習時間の確保に大きく関係しています。
欧米圏の留学は、学校と宿泊施設が分かれており寮から学校へ通学するスタイルです。そのため、食事も自分で用意しなければなりません。一方フィリピンの語学学校は、授業・宿泊施設・食事がセットとなり、学校によってはジムやサウナなどの付帯施設も完備しています。食事や宿泊環境で困ることはほとんどなく、問題が発生した際には学校管理スタッフが対処してくれます。欧米圏留学は、自宅から学校の通勤・食事の準備等を合計すると約3時間を費やすことになり、その時間を英語学習に充てることが出来たら、何単語覚えることが出来るでしょうか。
学校施設が綺麗だと日常生活に対するストレスが軽減され、より勉強に集中することが出来ます。
セブ島内の語学学校の施設は、フィリピン国内の他の地域に比べて優れています。いくつかの学校は快適な寮環境・清潔感のある教室・プールなどの付帯施設完備・ビュッフェ形式の食事とまるでホテルに滞在しているかと思わせる雰囲気です。建物の環境にこだわりのある方、初めて海外留学をする若者、小さいお子様を連れての親子留学や英語キャンプでは、セブ島留学を選択する人がほとんどです。
他の都市と同じレベルの生活インフラ整備
2005年頃は停電することもしばしばありましたが、現在では安定した電気供給が行われています。また、治安も改善されつつあり夜間の公共交通機関の利用も問題なく利用が出来ます。
セブ島内は、ローカルのお店が少なくAYALAモールなどの大型ショッピングセンターの中に店舗が構えられていて、地元の方(フィリピン人は涼を求めてモールへ行くという説も)や観光客で溢れています。特に人気のあるお店は、お土産を求めて外国人観光客が多く見受けられます。
セブ島は小旅行に最適な場所にあります。すぐ隣にあるマクタン島では、安価な価格でマリンスポーツを楽しむことが出来ます。バギオ・マニラ・バコロドでも可能ですが、長時間の移動が必要だったり種類が限られているなど、セブ島に比べて不便です。
セブ島留学の利点は留学生活に直結するものではありませんが、快適な時間を過ごせることで満足度の高い留学を実現することが可能です。もし生活の質は落としてもいいから費用を安くしたいと考えている場合は、セブ島以外の地域へ留学を検討することが有効となります。
セブ島留学のマイナスポイントは?
フィリピン国内の他の地域に比べてセブ島の弱点をご紹介いたします。
☝ 国内のその他の地域と比べてセブ島留学のマイナス点
講師の確保
高価な学費の請求
物価の高さ
深刻な交通渋滞
優れた人材の確保
最近のセブ語学学校の最大の悩みであることは間違いありません。以前は発音が綺麗で英語を流暢に話せる志願者が多く、学校はその中で優秀な方を講師として採用していました。しかし、数年前にフィリピン政府が公立学校講師の待遇改善や、給与の高い外資のコールセンター設立に伴い語学学校へ志願する数が大幅に減りました。また特に優れている人は、シンガポールやアメリカ、オーストラリアなどの海外就職を選択するようになりました。
語学学校更講師の給与は大きく変わらない現状を加えて、優れた人材の確保が難しくなっています。各学校では「講師養成プログラム」などを実施して講師のレベルを維持しようと努力をしていますが、以前に比べて質が落ちているのが現状です。
マンツーマン授業を中心に運営されるフィリピン留学では、何よりも講師の質が重要となります。少しコストがかかっても良い人材を確保することが、長期的にみると学校に良い影響を与えること言うまでもありません。しかし、最近まで多くの語学学校の講師の給与が最低賃金に近い金額だったことに驚きました。
良い人材が確保されることを祈るばかりです。
高額な学費
学生が学校に納付する学費の利用内訳を見ると授業料・食費・滞在費以外に人件費や管理費用そして広告マーケティング費が含まれています。上記で講師の給与が安いとお話をしましたが、年々授業料が上がり続ける背景には、広告マーケティング費用への投資が挙げられます。
いくつかのセブ島語学学校オーナーは、「学費が高い = 良い学校と認識されている」と話していたことを思い出します。声を大にして言いたいのは、学費が高いから良い教育が受けれられるというわけではありません。マーケティングという教育の質とは関係がないところに大金を費やしており、授業の質はイロイロやバコロドといった比較的安い価格設定の地域と差はないのです。講師の質は同じにもかかわらず学費が高い学校が良い学校なのでしょうか?結局、損をするのは学生個人です。
良くない学校の共通点はこちら☟
学費がかなり高い
日本だけ他の国の学生に比べて高い学費設定になっている
マーケティング能力が高く、良く知られている
卒業生の英語力がまあまあのレベル
高い物価
セブ島留学の生活費は他の地域に比べて高く、観光地ということで様々なモノの価格が外国人価格に設定されており、最近ではタクシーの費用も値上げされました。週末のみ外出が可能なスパルタ校であればお小遣いは月2~3万円程度、正規授業終了後毎日外出が出来るセミスパルタ校は3~10万円と必要額が大きくなります。物価が日本に比べて安いため様々なモノを購入しそうになりますが、自制を働かせてお金をセーブすることが大事です。
セブ島の物価は他のフィリピン国内地域(首都マニラを除く)に比べて、30~40%物価が高いと考えてください。
深刻な交通渋滞
セブ島の交通渋滞は深刻な状況です。朝夕の通勤時間のみならず、すべての時間で渋滞が発生しています。セブ島政府は、道路の拡張や通勤時間の変更要請など渋滞緩和のための対策を講じていないため、年々深刻な状態に陥っています。
セブ島で外出をするときには、渋滞のことを考慮して到着予定時間よりも早めに出発することが得策だと言えるでしょう。
どんな学校を選ぶかはあなた次第!
セブ島留学も大きな括りは英語留学・フィリピン留学にカテゴライズされます。もしあなたがマンツーマン授業 + 寮 + 食事が込みの一体型のフィリピン留学を体験したいと思っているならば、真っ先にセブ島留学を検討することが良い選択でしょう。王道を知ったうえで他の地域を比べることで、より自分の目的に合った学校に巡り合うことが出来ます。留学の条件を踏まえた上で、学校の長所・短所を把握することが大切です。
学校を決定するまでの確認事項!
自分を中心に情報を取得
セブ島留学が広告マーケティングがとても優秀です。サイトに貼られている広告や広告の謳い文句を信じて、学校を決めるのはやめましょう。留学を通して達成したい目標・学校のスタイル・予算などの軸をあらかじめ決めておくと学校を絞りやすくなります。
留学先の長所・短所を把握
学校のHPを見ると「最高に良かった」「英語力が上がりました」とポジティブな体験談しか載っていません。長所ばかりに目を向けるのではなく、短所のリサーチをしっかり行いましょう。
重要項目をしっかり確認
学習環境(各教室の様子や自習室)・講師のレベル・マネージャーや日本人スタッフの対応の3点をしっかり確認してください。留学後にやっぱり違っていたとならないために。
セブ島以外の地域の語学学校を確認する
最近では、クラーク、スービック、バコロドなど中小都市のインフラ整備が大幅に改善され、教育環境もすこしずつ良くなっています。同じ教育の質で格安に留学できる学校があるかもしれません。
セブ島留学の広告に騙されないでください。マーケティングと実際の様子は大きなギャップがあります。適正価格で留学をしたいと考えるのであれば、1校だけ絞るのではなく3~4校(違う地域の学校を含む)を比較し、自分の条件にある学校を選びましょう。一人でも多くの学生が満足のいくフィリピン留学を実現できるように・・・。
– 執筆:セブ島留学がより良くなるように願うHONDA
フィリピン留学=セブ留学ととらえる方が多くいらっしゃいます。フィリピンの語学留学を主導するのは学校数が圧倒的多いセブである事は間違いありませんが、その他マニラ、バギオ、クラーク、スービック、イロイロ、バコロド、ダバオなどフィリピン留学を展開する地域は全土にあります。
人にはそれぞれ価値観が違い、どの地域で学ぶかを決める基準も様々ですがもし学業の成果1点だけを見つめているのであればバギオ留学を推薦いたします。なぜそう言えるかが本稿のテーマです。
バギオ留学の学術メリット
成果が出やすい生活パターン
フィリピン留学で英語レベルを一番上げやすい学習方法はその日に習ったもの、その次の日に習うものを予習復習して自分自身の体の一部にすることです。
日中にマンツーマン授業を受けるだけで放課後に外出なされる方とそれほど多数のマンツーマン授業を受けなくても夜きっちり予習復習する方とでは英語能力の伸び率の差がはっきり出ます。
セブでは数少ないスパルタ学校を除いては日中は一生懸命勉強して夜は出歩く学生の生活パターンが一般的です。
バギオはフィリピンスパルタシステムの発祥地でもある事から全体的にルールが厳しく、たとえ平日外出を許す学校であっても宿題提出などを厳しく追及し、違反者にはペナルティを与えたりします。
学習雰囲気がいい
セブではなくバギオを選ぶ留学生たちは最初から学習面でストレスや苦痛をある程度覚悟している人たちです。決心を持ってバギオを掴むので学習欲も高いです。お互いを刺激し合い、学習雰囲気が高まるのは自然の理です。
指導レベルが高い
バギオの語学学校はカリキュラムで学生を育てようとする姿勢が強いです。これくらいの期間にこれくらいの課題を消化させればこれくらい伸びるという計算を心がける校長が多いです。
各科目は連動している場合が多く、グループ授業もマンツーマン授業を補足強化する場面が多いです。バギオの校長たちはビジネスマンや商売人というよりは教育者肌に見えます。教育に対する探究心や研究心に貪欲です。
学生たちの講師の英語レベルに対する不平不満が他の地域より極端に少ないのも特徴です。
バギオはマニラとともにフィリピンで最初に語学学校を設立した地域でもあるので実績や指導経験も豊富です。
レパートリーがオールマイティー
バギオの語学学校は合計で20校ほど。数百校が乱立するセブとは比較にもなりませんが各分野の評価でトップランキングに名前を連ねます。
TOEIC ではTALK (TALKヤンコー )、 IELTS ではPINES (PINESメイン 、 PINESチャピス )、 HELP (HELPロンロン )、 MONOL 、CNSII 、英会話特訓ではBECI 、ワーキングホリデー準備なら実践研修付きのWALES や A&J など。
試験対策も強いですが共通して言える事はどの学校も英語初級者を中級者に引き上げる読む、書く、聞く、話すのバランスのいい英語力を育てるのがうまいという事。
英語初級者が英語のどの分野を伸ばすにもバギオ留学だけで起承転結可能です。
バギオ留学の魅力
学費が安い
懸案となる学費ですが全体的にセブよりは2割くらい安いです。セブには数百の語学学校があるのでバギオよりも廉価な学校を探す事は難しくないです。ただバギオの指導レベルに匹敵するセブの優秀校ですと値段が跳ね上がる傾向があります。
治安がいい
セブにはジャンケラ・ストリート、ダルジョ、バシルなど外国人が立ち入ってはいけない治安の悪い場所がいくつかありますし、深夜は銃器などによる凶悪犯罪も街中で発生いたします。
バギオにはそのようなデンジャラススポットはありません。学園都市ですので地元の大学生が多いです。街を歩いていても危険を感じる事はほとんどないと思われますがスリはいますので軽犯罪には気を付けなければなりません。
バギオ留学のデメリット
下記の事項を気になされるような方にバギオ留学はおすすめいたしません。
雨季がある
バギオは4月末から10月中旬まで雨季です。毎日ずーっと雨が降りっぱなしという状況ではないですがこの期間一日数時間は必ずと言っていいほど雨が降ります。台風が来る時には数日間降りっぱなしもあります。雨が苦手な方は10月末から3月末の期間に滞在なされる事をおすすめいたします。
肌寒い
バギオは標高1,500メートルの高地に位置します。マニラやセブに比べ気温が10℃ほど低く街の平均気温は19~20℃。日中でも長袖が必要なシーンが多いです。常夏フィリピンを渇望される方には向いておりません。
遠い
バギオの語学学校に行く学生の集合場所はマニラ国際空港。マニラから260km離れているのでバスで6時間かかります。移動が結構大変です。セブや他の地域ですと空港から30分~1時間で学校に移動できます。
娯楽スポットが少ない
マニラですとマカティやオルティガス、セブですとマクタン島やマンゴーアベニューなど外国人観光客でも楽しめるようなスポットがあちこちにありますが、バギオにはレジャースポットが乏しく夜の街もありません。健全といえば健全ですが寂しいと言えば寂しいです。
観光地が遠い
バギオは内陸部に位置するので近場に海がありません。サンフェルナンド、ハンドレッドアイランド、サンセットベイビーチリゾートなど日帰りで行ける海岸がある事はありますが片道3~4時間かかります。
セブ語学学校が集中するセブシティから海辺のリゾートまでは30分~1時間。
ビガン、バナウェなど世界遺産がありますがバギオから片道バスで6時間ですのでこちらは一泊二日の小旅行になります。
規則に縛られる
いろいろデメリットがありますが、その中で多くの方の決め手となりそうな最大の関門は学校の厳しいルールかもしれません。
バギオはスパルタ学校一色ではなく平日外出フリーの学校も半分くらいありますが、セミスパルタ学校でもルールは厳しいです。
正規授業をさぼったり門限を破ったり宿題提出をしなければペナルティがあります。罰金、週末外出不可、累積された場合には退学もあり得ます。
セブにはこの手の学校は非常に少ないです。
バギオ留学では勉強をしなければならないという何らかの足かせや心の負担がいくぶんあります。そのようなシステムにストレスを多く感じられる方にもおすすめできません。
(文と写真:梶野章)